今回は昨日のシルクロードステークスの個人レポートをブログにします。
いやあ、大興奮しました。ありがとう皆様。
以下は小説風の日記になります。
●〜前日まで
メイケイエールがマスコミの話題になったのは
ウマ娘のアプリがリリースされ大人気となった時に
オーナーがウマ娘に立候補した以降だろうか?
それから暴走娘として人気が爆発する事になった。
その後はご存じの通りで、スプリンターズステークスで4位活躍しながらも勝ちきれない。
しかし今回はオーナーの名古屋競馬鰍フお膝元の中京競馬場、
名古屋に初参戦。当然、名古屋のファンは大期待する訳だった。
先週の1/27(木)の朝。そういえば中京競馬場の入場券の
残券発売日だったな、と思い出してネットで予約すると
立ち見入場券とスマートシートの空き席があり、登録して予約購入。
ネットでしか見た事が無かったメイケイエールや名馬たちを目の前で直接見れる訳だ。
ラッキーと思いながら、当日を楽しみに心待ちして・・・
●当日朝〜
そのまま金山駅まで電車で直行して、朝9時過ぎに名鉄内のファミマで競馬新聞を探す。
競馬新聞やスポーツ新聞は幾つか売られていたが、
一面に書かれた見出しに目を引かれて迷わず競馬ブックを購入。
名鉄電車の中で競馬新聞を読もうとすると、
沢山の人が同じく競馬ブックを買って読んでいた。偶然だろうか。
いや当然であろう。競馬ブックは全国でも有名な競馬新聞だ。何も不思議ではない。
しかし見出しには他の新聞とは違うタイトルが書かれていた。
「己との闘いに打ち勝つメイケイエール」
そう他のマスメディアはメイケイエールを本命にしていなかったが、
競馬ブックは一面に◎。メイケイエール本命である。
競馬ブック文面にも書かれていたが、メイケイエールに◎本命を打つのは
非常に勇気のある行為だろう。それだけ十分な下調べしてきたのかもしれない。
偶然か不思議と名鉄車内や中京競馬場でも沢山の人が競馬ブックを買っていて
メイケイエールの話題になっていたのが心に残っている。

中京競馬場に到着。
電車の中でも競馬場でも話題の中心は当然シルクロードステークス。
ファンが各地から沢山集まっている様に思えた。

笠松競馬場と比べて非常に美しい最新の中京競馬場。
当日の中京競馬場は非常に風が強くて寒い。
十分準備してきても結構寒さに堪える。
暖かいお茶が無料なので非常に助かる。
しかしスマートシートは何故か非常にガラガラだった。
いや殆ど予約で完売では?みんな立ち見なのだろうか。
不思議に思いながらも、午前中は100円競馬で時間をつぶす。
前もってメインレースの三連複の馬券は購入しておく。
今更、考える必要など無かった。
コロナ下の人数制限があるため、競馬場内は比較的ガラガラである。
笠松競馬場や名古屋競馬場みたいに数少ない券売機の前で長蛇の列が出来る事もない。
ゆっくりと馬券を買う。


●10R〜11Rシルクロードステークス
午前中のレースは4勝1敗で勝ち越しプラスだったが、
午後に負けて若干のマイナスになる。
気を取り直して10Rには荷物を全部持ってゴール正面まで移動して観戦する。
終わり次第、ダッシュしてパドックに向かう。
パドックには人が集まるためにいつも混み合うからだ。
しかも11Rはメインレース。当然混み合うだろう。
急いで移動すると、今までこの競馬場にこんなに人がいたのか?
と思うほど沢山の人がひしめき合ってパドックを観戦していた。
10Rまでの人混みから全く考えられないほどの人の集まりにとても驚いた。
そうだ、今日はこの11Rのパドックを見るためにこんなに人が集まったのだ。
ネットでしか見た事がない名馬たち、そしてメイケイエールを。
そして何より違うのが、普通パドックなら競馬新聞を見ながらペンを持って観察する人の姿が
まるで芸能人を見るかの如く、真剣にカメラやスマホを掲げて撮影していた。
会場のほとんどの人が。この熱気に再び驚いた。
もはや競馬新聞を読んで研究する必要など、ここに来るファンには不要だったのかもしれない。
当然、必要な情報は全部頭の中に入っているだろう。
実際にパドックを見ると、メイケイエールは比較して細くてスマート、
非常に小柄で大人しい。群衆にイライラする素振りも見せない。
事前ニュース通りにガチガチに馬具で固めている。
これがあの暴走娘だろうか?
白い馬体のカレンモエ。
入れ込み気味の強そうなビアンフェ、
舌をペロペロだしているマッチョなジャンダルム。
パドックではとても強そうに見えないメイケイエール。
ネットやニュースの評判はなるほど僕の様な素人目線ではそう見えるな、と。

残りはいくら単勝で買うか悩んでいたが、メイケイエールは落ち着いていたので
マイルールの100円競馬を捨てて、どーんと。
結果論であるが2番人気で4倍もオッズがついているのだ。
G3レベルでは今回限りかもしれない。
世評よりも馬の才能と癖馬マイスターの池添ジョッキーを信じろ、と。

馬券を買ったら後は、ゴール正面の立ち見に移動。
当然人だかり。やはり話題の中心はメイケイエールである。
レースが始まる瞬間を巨大モニターを見ながら待つ。
スタートした。
全く予期していない事が発生した。
メイケイエールが先行してスタートを出た。
当初、巨大モニターにはゼッケンの番号が見えなかったが、
B番のゼッケンが再び見えた瞬間に会場で大歓声が沸き起こる。
「出た。メイケイエールが出た!」
これは単なる驚きの歓声ではない。
スタート出遅れ癖のあるメイケイエールが出た事にも驚きだが、
それ以上に末脚勝負に強いメイケイエールが内枠好位に先行する優位の意味を、
つまり観衆の勝利を確信した歓声であっただろう。
たかがG3でしかもコロナ下で人数制限があった中京競馬場に大歓声が轟いた。
第4コーナーを周るまではゼッケンが微妙に見えづらい。
アナウンサーによる中継などを頼りに好位につける情報を確認し、
最後のストレートに入る。
「行け、池添!」
「メイケイエールが出た」
「そのままそのまま行け!」
先頭に躍り出るメイケイエールに大歓声が沸き起こる。
こんなに沢山のファンがここにいたんだな、と思った。
そして一位でメイケイエールがゴールする。
その瞬間、大きな拍手が沸き起こる。
感動して泣いていた人もいた。10か月ぶりのしかも名古屋での勝利だった。
巨大モニターを見つめると池添ジョッキーとメイケイエールが映し出された。
その瞬間に2回目の大きな拍手が沸き起こる。
勝者をたたえる盛大な拍手であった。
これだけ盛り上がるG3レースはなかなか無いな、と思った。
ちなみにKapperはゴール下近くでスマホを左手に持って拍手した。
Twitterの動画にちらりと映っていた。
もちろんレース中は後ろを見てなかったので気づかなかったが、
こんなに沢山人がいたんだな、と。

●最後に
メイケイエールと池添ジョッキーを信じたお陰で今までの負けを全部吹き飛ばして儲かった。
いやあ競馬ってこんなに盛り上がって感動するものなんですね、と。
コロナ下でみんな控えめだったが、そうでなければ興奮して大騒ぎしていただろう。
当然数万人は観戦にきていただろう。枠が十分にあれば。
後でTwitterを見ると、「G1並みの歓声」とか「スタートしただけで大歓声」
とか色々と書かれていたが会場ではものすごく驚いて盛り上がった。
「東京競馬場でも大歓声と拍手が沸き起こっていた」とも書かれていたが
はるか遠方でもそうなのである。現地ではとにかく大興奮である。
特に中京競馬場ではオーナーが社長で従業員みんなが馬主と同じ気持ちだろう。
池添ジョッキーのガッツポーズが特に印象に残る。
コメントにも厩舎に気を遣う池添ジョッキーの言葉が印象的だ。
苦労してきた調教師は感動して多分泣いていたかもしれない、と想像する。
最後にこの日のレースはこの一枚の紙に代表されている。
これを中京競馬場で見るだけでもものすごく印象的なレースだった。
