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2021年09月30日

Ubuntu改造日記 3,000円ジャンクiPad2+xrandr+x11vnc サブディスプレイ化 XFCE4編 その107

FAdLgbSUYAkEF2u.jpeg

今日は皆さんのご家庭で眠ってるジャンクiPad2を使って
定番のジャンクタブレットをサブディスプレイにするお遊びです。
前回はDeskreenを使いましたが今回はシンプルにX11vncです。
GnomeのVinoでやる方法はよく書かれていますが、
XFCE4でやる方法はあまり書かれていません。調べたらありましたが。

●ジャンクiPad2とサブディスプレイ化リサイクル
ジャンクiPad2は2011年発売でサポート切れ。iOS9.3.5で
ほとんどのアプリがAppleストアから更新されて入りません。
Androidと違ってJailbreakしないと古いバージョンのアプリは入りません。
のでほとんど使いみちが無い状態です。
かろうじてVNCとかブラウザでYoutubeが見られる程度です。
しかも超もっさりで遅いです。解像度も1024x768で狭いし。

初代iPadはOSが更に古いので論外にしても普通に考えて買ってはいけません。
しかしジャンクなので使わないと損です。
RealVNC ViewerがたまたまiOS9.0対応なので使えました。
これはやらねば、と

所がブログがGnomeのVinoをVNCサーバにした記事ばかりで
XFCE4環境でどうやろうか、とググっていた所それっぽい記事がありました。
ありがとうございます。
この3つの記事を合体させました。

・[Ubuntu 18.04] Android(やiPad)をサブモニターにする備忘録
https://qiita.com/hir-osechi/items/5a106f75ff1b9b8cd469

・VNC をセカンドディスプレイとして使う on Ubuntu 18.04
https://qiita.com/nanbuwks/items/d12a98c8d41630c31a55

・XMonadでiPhoneをディスプレイとして使う
https://mjhd.hatenablog.com/entry/2015/09/01/145537

●サブディスプレイ化
まずはx11vncを入れます

 sudo apt install x11vnc

次に拡張モニタ追加

 sudo nano /usr/share/X11/xorg.conf.d/30-virtscreen.conf

で下記をコピペして保存

Section "Device"
Identifier "intelgpu0"
Driver "intel"
EndSection

次にxrandrの設定
iPad2の解像度を入力

cvt 1024 768 60

するとこんな感じに出てくるのでコピー

# 1024x768 59.92 Hz (CVT 0.79M3) hsync: 47.82 kHz; pclk: 63.50 MHz
Modeline "1024x768_60.00" 63.50 1024 1072 1176 1328 768 771 775 798 -hsync +vsync

でこのModeline以降の文をコピーして後につけて貼り付け

xrandr --newmode "1024x768_60.00" 63.50 1024 1072 1176 1328 768 771 775 798 -hsync +vsync
xrandr --addmode VIRTUAL1 1024x768_60.00

その後データ確認

xrandr -q

で*がついていたらOK。
もしついていなかったら、一度再起動してからもう一度コマンドを実行

VIRTUAL1 connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 0mm x 0mm
1024x768_60.00 59.92*
VIRTUAL2 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)

で仮想ディスプレイを追加出来たら次はx11vncの設定

mkdir ~/.x11vnc
x11vnc -storepasswd (パスワード) ~/.x11vnc/passwd

で自分の好きなパスワードを登録して下さい。
でテキストエディタでチェック。文字化けしていたら自分で直して下さいw

nano ~/.x11vnc/passwd

でチェックして問題なければOK。
先にifconfigでIPアドレスを確認しておいて下さい

 sudo apt install net-tools
 ifconfig

。x11vncサーバを起動

x11vnc -clip 1024x768+1920+0

ここで後ろの+1920+0はサブディスプレイを配置する位置です。
+0+0だと重なります。
僕のCF-LX6だと解像度が1920X1080なので
+1920+0だと右隣の場所にしていする方法です。
後で修正出来ます。

で実行して端末内でヴァーって文字が出てきたらOK。
後はiPad2のRealVNCから接続します。

●RealVNC接続
App StoreからRealVNCをインストール
起動したら画面右上の+を押してIPアドレスと名前を入力
名前はログインするUbuntu側のユーザー名
IPアドレスは::を2つつけてポート番号。標準は5900

192.168.177.16::5900

みたいな感じで設定します。
すると画面左よりテレビマークのアイコンが追加されていくので
タップしてVNCを起動します。
ユーザー名とパスワードとIPアドレスが間違っていなかったら、
Encryption画面が出てConnectをクリックすると
サブディスプレイがVNCで表示されるはずです。

スクリーンショット_2021-09-30_19-51-06.png

最初は画面が重なっているかもしれません。
で、画面の位置を動かしたい時は
Ubnutu側のXFCE4のディスプレイ設定を変更します。
「メニュー」→「設定」→「ディスプレイ」
でディスプレイの設定画面を出してから
右側のモニタ指定を2.VIRTUAL_1に変更し
画面を好きな所にぐるぐると移動させます。
場所を決めたら「適用」を押してからRealVNCを接続すると
その位置にサブディスプレイの画面が移動します。


●まとめ
比較的簡単にxrandrとx11vncでジャンクiPad2をサブモニタにしました。
多分タブレット側はVNC viewerさえ起動できれば何でも良いはずですw
しかし解像度が合わないとどうも使いにくい。
そして不具合としてiPad2のVNC画面でUbuntuのマウスポインタが表示されていません。
iPad側のポインタだけです。何故かな。
後は不具合ではないですが遅延します。圧縮転送出来ません。
操作が不便です・・・

旧式のタブレットを使ってサブディスプレイにしてみました。
表示関係は便利です。
完璧とまでは言えませんがXFCE4上でも出来ました。
多分xrandrとx11vncが動けばNetBSDとか他のOSでも出来るはずです。
他に-clip出来るVNCサーバがあれば良いのですが。
特に特殊な設定はありませんので、
皆さんのジャンクタブレットをリサイクルしてみましょう。
posted by kapper at 20:03 | Comment(0) | Ubuntu

2021年09月20日

Ubuntu改造日記 簡易ファイルサーバ OepnSSH+SCP、SFTP+GFTPファイル転送 その106



今回はTermuxやUserLAndなどを入れて、OpenSSHで遠隔操作した際に、
ふと何に使おうコレ。と思った方は沢山いるのではないでしょうか?
普通です、普通。
とりあえずサーバにするか?FTPサーバ、SAMBA?面倒くさいな
そう思う人にはOpenSSHでファイル転送出来るSCPやSFTPをおすすめします。
ジャンクスマホが簡単にファイルサーバになります。

●OpenSSHとファイル転送
OpenSSHサーバにはファイル転送機能が付いていて、ファイルサーバになります。
有名な話ですが実はあまり使われていないのでは?と思ってしまいます。
OpenSSH公式HPよより


Remote operations are done using ssh, scp, and sftp.
Key management with ssh-add, ssh-keysign, ssh-keyscan, and ssh-keygen.
The service side consists of sshd, sftp-server, and ssh-agent.

もちろん、FTPクライアントのGFTPなどもsftp対応しているので
普通にFTPと同じ様にファイル転送が可能です。
ありとあらゆる端末がファイルサーバになってしまいます。
RaspberryPiやジャンクスマホ、ジャンクPCなど幅広い機種でも使えるので
初心者でも簡単に使えるサーバ機能は便利かと思います。
過去のブログはこちら

http://kapper1224.sblo.jp/article/174709223.html
http://kapper1224.sblo.jp/article/162020039.html

●scp、sftpファイルサーバ機能
まずOpenSSHサーバを建てます。

sudo apt install openssh-server

で接続する時は、

ssh (username)@(ip_address)

で接続します。
サーバ側でユーザー名とIPアドレスは前もって決めておきましょう。
まずはscpでファイル転送します。
scp 転送元 転送先
ユーザー名をたとえばpi,IPアドレスを適当に置くと
ローカルのtest.txtをサーバの/home/piに飛ばします。

scp test.txt pi@192.168.255.1:/home/pi/

逆にリモートからファイルを持ってくる場合は

scp pi@192.168.255.1:/home/pi/test.txt ./

みたいな形で逆になります。
簡単ですよね。
フォルダ毎コピーしたい時は -r オプションを前につけましょう。
圧縮して転送する時は -C オプションをつけます。
sftpですが、

sftp pi@192.168.255.1

で接続したらFTPコマンドで

get (ファイル名)

でダウンロード。アップロードは

put (ファイル名)

です。細かい所は専門のWebサイトをご確認を。
で面倒なのでGFTPを使います。
まず一回コマンドラインでログインしてsftp認証する必要があります。
sftpコマンドで同じ様にユーザー名、サーバアドレスを入力。
ログインしたら一度exitで出てから次にGFTPでログイン。

・HOST:IPアドレス
・ポート番号:初期設定は22
・ユーザー名
・パスワード
・接続設定:SSH2

でGFTPでもログイン出来ます。
一度ログイン認証しないとGFTPで操作出来ません。
あとは同じ様にFTP操作でファイルをやり取りできます。
非常に便利です。

●Windowsから接続したい。FFFTP+tunnelier、Winscp
テストしていませんがWindowsからは上2つなどなど
どうしてもFFFTPを使いたい人向け。

https://wadap.hatenablog.com/entry/20080202/1201921424


●まとめ
OpenSSHからGFTPでファイルサーバ操作まで。
簡単ですよね。
コマンドラインが苦手な人もGFTP使えば楽でしょう。
CRONに入れて定期的にバックアップを取るのも良いです。
OpenSSHは簡単にファイルサーバになります。
ぜひ、使っていないPCやVPSをファイルサーバにしましょう。
posted by kapper at 16:38 | Comment(0) | Ubuntu

2021年09月08日

Ubuntu改造日記 16bit x86 Linux like OS 「ELKS」qemuプレイ その105

スクリーンショット_2021-08-31_19-52-08.png

今回はいにしえのPCでよく使われた16bit CPU向けの
ELKSをQemuで動かしてみました。
Linux like OSです。
今までLinuxや*BSDは32bit OSなのでそれ以下の環境では動きませんが、
その隙間を埋めるOSになりそうです。期待

●ELKSとは
かなり昔から開発されております16bit対応のLinux like OSです。
8086, 8088, 80188, 80186, 80286, NEC V20, V30に対応。
本来16bitはMinix2.0.4まで対応していましたが既に古いバージョンです。
PC-98用にも移植されております。

https://github.com/jbruchon/elks
https://github.com/tyama501/elks?fbclid=IwAR1pSkG_g4r2_a-m4O_uO4V1b0bjBm4tGASwGNRFN2PNFgXU59iA6K-0hfY

実機用にFDDイメージとQemu用にエミュレータスクリプトがあります。
公式Gitにqemu.shというスクリプトファイルがありエミュレータ用に使えます。

https://github.com/jbruchon/elks/blob/master/qemu.sh


●ELKSをQemuで起動してみる
公式リリースからイメージファイルをダウンロードします。

https://github.com/jbruchon/elks/releases

物理デバイスならddコマンドで焼いて起動、
Qemuなら

qemu-system-i386 -hda hd32mbr-fat.bin

こんな感じでディスクイメージを-hdaで指定すれば起動できます。
ユーザーをrootでログイン。
するとELKSを起動できます。

スクリーンショット_2021-08-31_19-53-09.png

●ネットワーク
ネットワークはktcpでtelenetが使えるそうです。
細かい事はこちらの動画をご参考まで



●まとめ
Qemuですが普通に起動しました。
アプリが少ないので実用性が課題ですが、低スペックでもちゃんと動きます。
贅沢を言えばOpenSSHだけでも・・・無理かなぁ。
telnet PCや、いや厳しいかな。
OSは完璧なんですが・・・

posted by kapper at 20:01 | Comment(0) | Ubuntu
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